4-3 住民説明会のやり取り

資料:「フェニックス計画を考える-大阪湾巨大ゴミの島建設計画の実態は-」大阪府職労総務支部 大阪府職労総務支部が作成した「フェニックス計画を考える 大阪湾巨大ゴミの島建設計画の実態は」は、大阪湾フェニックス計画が具体化する1985年ころに作成された。この中で、住民説明会の質疑応答が示されている。 なおこれらは、運動側の視点で整理された資料であり、実際の発言意図とは異なる部分的な採録である可能性もあるが、資料としてそのまま引用している。住民説明会のやりとりの記録の雰囲気では、反対に大きな熱がこもっている様子がうかがえる。  1985年5月25日大阪市森之宮ピロティホールでの住民説明会の要約より、抜粋
〇質問:廃棄物の見積が過大ではないか。6年という短い受け入れ期間は見直すべきである。   →3年間の調査で十分自信がある。 〇質問:搬入物のチェックの方法・産廃の監視体制が不十分である。   →事前審査、抜き取りで十分やれる。
 1985年5月26日泉大津市旭小学校での住民説明会の要約より、抜粋
〇跡地利用の責任は、経費はどうなるのか   →センターの責任ではない。府と市が協議して行うものと考える。 〇だれがゴミの減量化を進めるのか   →センターではない。
 1985年6月2日堺商工会議所での住民説明会の要約より、抜粋
〇市町村へ廃棄物行政を指導できるのか。   →できることとできないことがある。 〇計画変更はあるのか。   →そのつもりはない。
 また、住民説明会の開催方法に関しても、自治労大阪府本部から大阪府知事に対して抗議と申入れがされている(資料:「フェニックス計画の経過と問題点」自治労近畿地連、1985年6月)。
・ 「開催当日に会場内外に制・私服警官を配置していた」。 ・ 「泉大津会場では機動隊も投入していた。」 ・ 「森之宮会場ではカメラを持ち込み」、「センター職員と称する者が、会場内をビデオ撮影し、とくに反対意見の発言者の個々の顔を撮っていた」 ・ 「説明会の発言者には、住所、氏名を明らかにすることを求めた」 ・ 「質疑応答で、再質問を許さなかった」 ・ 「質疑時間を理由に、10数名の挙手があり、さらに会場の使用時間に充分な余裕があったにもかかわらず、一方的に質疑を打ち切ったのは、住民が納得するまで説明を行うという姿勢ではない」

前へ 次へ